山梨県の人口はこの10年で減少傾向にありますが、全ての地域が一様に減っているわけではありません。市町村ごとのデータを見ると、人口が増えた場所もあれば、著しく減少した地域もあります。
どの地域を選び、どこで暮らすかによって見える風景が変わってくる。それが今の山梨県の実情です。
この記事では、2015年1月から2025年1月の10年間の市町村別人口データをもとに、人口増減率と増減数の両方の視点から変化を整理。さらに、増えた市町村・減った市町村の背景をわかりやすく解説していきます。
山梨県の人口変動の概要
県全体としては人口が減っているものの、昭和町や忍野村のように、むしろ増えている地域もあります。今後の移住や住まい選びに役立つよう、まずは一覧表で全体像を確認し、その後に増加・減少の理由をひも解いていきます。
市町村別の人口増減率一覧(2015年1月〜2025年1月)
| 市町村名 | 2015年1月の人口 | 2025年1月の人口 | 人口増減数 | 人口増減率(%) |
|---|---|---|---|---|
| 昭和町 | 18,979 | 21,717 | 2,738 | 14.4 |
| 忍野村 | 8,781 | 9,246 | 465 | 5.3 |
| 富士河口湖町 | 25,734 | 26,551 | 817 | 3.2 |
| 甲斐市 | 73,892 | 75,684 | 1,792 | 2.4 |
| 中央市 | 30,688 | 30,859 | 171 | 0.6 |
| 山中湖村 | 5,207 | 5,196 | -11 | -0.2 |
| 南アルプス市 | 71,277 | 69,795 | -1,482 | -2.1 |
| 甲府市 | 194,002 | 185,991 | -8,011 | -4.1 |
| 笛吹市 | 69,297 | 65,184 | -4,113 | -5.9 |
| 北杜市 | 45,762 | 42,914 | -2,848 | -6.2 |
| 鳴沢村 | 2,945 | 2,759 | -186 | -6.3 |
| 富士吉田市 | 48,914 | 44,647 | -4,267 | -8.7 |
| 都留市 | 32,836 | 29,637 | -3,199 | -9.7 |
| 山梨市 | 35,327 | 31,846 | -3,481 | -9.9 |
| 韮崎市 | 31,198 | 27,936 | -3,262 | -10.5 |
| 早川町 | 1,082 | 943 | -139 | -12.8 |
| 富士川町 | 15,449 | 13,414 | -2,035 | -13.2 |
| 西桂町 | 4,319 | 3,698 | -621 | -14.4 |
| 甲州市 | 32,132 | 27,471 | -4,661 | -14.5 |
| 市川三郷町 | 15,977 | 13,603 | -2,374 | -14.9 |
| 小菅村 | 701 | 588 | -113 | -16.1 |
| 上野原市 | 25,286 | 21,195 | -4,091 | -16.2 |
| 道志村 | 1,786 | 1,466 | -320 | -17.9 |
| 丹波山村 | 588 | 481 | -107 | -18.2 |
| 大月市 | 25,777 | 20,542 | -5,235 | -20.3 |
| 南部町 | 8,217 | 6,411 | -1,806 | -22 |
| 身延町 | 12,805 | 9,161 | -3,644 | -28.5 |
※この表を使えば、自分の住んでいる市町村や気になる地域の人口変動がすぐに確認できます。増減率だけでなく、実際の増減数も一緒に見ることで実態が見えてきます。
人口が増えた市町村ランキング(増加率順)
昭和町はなぜ人口が増えたのか
10年間で2700人以上の増加。日常生活の便利さが魅力です。買い物環境、医療施設、交通アクセスなどが揃い、住む場所として選ばれやすくなっています。
忍野村や富士河口湖町が伸びた理由
富士山周辺の観光エリアとして、雇用が安定しており、地域経済が比較的堅調です。自然志向のライフスタイルや、別荘需要も追い風になっています。
甲斐市や中央市の安定した人口増
甲府市近郊のベッドタウンとして、住みやすさと利便性のバランスが評価されています。通勤通学の動線も整っており、家族世代の転入が続いている印象です。
人口が減った市町村ランキング(減少率順)
身延町の人口減少の背景
約30%の減少。高齢化と若年層の転出が重なり、短期間での人口構造の変化が進んでいます。
大月市や南部町など共通する傾向
産業の減少や就学・就業の場の不足により、若い世代の流出が続いています。生活の基盤が維持しにくくなっているのも大きな要因です。
小規模な自治体は数値のブレが大きい
道志村や丹波山村など、もともとの人口が少ない自治体では、数十人の増減でも率が大きく見える点に注意が必要です。
甲府市の人口はなぜ減少したのか
県庁所在地である甲府市も、1万人近い人口がこの10年で減りました。
都市部の人口減少は、通勤や通学の利便性だけではカバーしきれない課題が出てきています。昭和町・甲斐市・中央市など近隣のエリアに居住が分散した影響もありそうです。
人口データから見える暮らしのヒント
人口増減の数値は、「住みやすさ」や「将来性」を判断するための手がかりになります。ただし、ひとつの数値だけで良し悪しを決めるのは危険です。
- 増減率と増減数はセットで見る
- 周辺地域との関係を考える
- 交通・医療・子育て環境といった生活条件を確認する
この3つを意識するだけでも、数値の見え方は大きく変わります。
よくある質問
Q.
山梨県で人口が増えている市町村は?
A.
昭和町、忍野村、富士河口湖町、甲斐市、中央市が増加しています。
Q.
最も人口が減っているのは?
A.
身延町が最も減少しており、続いて南部町、大月市が大きな減少率です。
Q.
増減率と増減数はどちらが大事?
A.
両方大事です。人口規模によって見方が変わるため、セットで比較するのが基本です。
Q.
比較対象の期間は?
A.
2015年1月と2025年1月の10年間を比較しています。
おわりに|人口動態からわかる地域の姿
山梨県の市町村ごとの人口変化を見ていくと、それぞれの地域が持つ背景や強み、課題が浮かび上がってきます。
生活のしやすさが人口増加につながり、逆に地域資源の減少や高齢化が進む場所では、減少が目立つ傾向があります。
これから住まいを選ぶ方や、地域を見直したい方にとって、こうしたデータはひとつの参考になるはずです。
出典:山梨県人口統計